喪服は故人を悼み、遺族に配慮する気持ちを表す大切な装い。
そんな喪服を選べたのなら、その装いをさらに格上げする小物を選びたいものですよね。
小物ひとつにとっても自信を持って選び抜いたものならば、その丁寧な気持ちは故人にも親族にも伝わります。
女性ならではの悩みであるメイクや髪型、ネイルについてQ&A形式にして解説しますので、参考にしてみてくださいね。
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葬儀に絶対必要な小物の選び方
女性が喪服以外で絶対に必要なのは、靴とバッグとストッキングです。
手持ちの物でも大丈夫か?
まだお持ちでない方はどのようなものがふさわしいか、確認をしておきましょう。
Q1. 喪服に合わせるバッグの選び方を教えて
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A1. 喪服に合わせるバッグは故人への弔意を示すため、極めてシンプルで控えめなものを選ぶのがマナーです。
具体的なポイントは、下記をご覧ください。
葬儀にふさわしいバッグの「色と素材」
基本は黒。
素材は光沢のない布製(サテン、グログラン、ちりめんなど)か、テカテカしていない本革か合皮製を選びます。
エナメルやビニール、爬虫類柄、アニマル柄、ファー素材は弔事には不向きです。
バッグの「デザインと形」はどんなものがいい?
シンプルで装飾が少ないものが理想です。
大きなブランドロゴや過度な金具、飾りのスタッズなどは避けます。
形はハンドバッグやクラッチバッグなど、自立するタイプが便利♪場によっては床に直接置くこともあるので、安定感があるものが便利です。
「サイズ」はバッグに入れるものを確認して選ぶ
数珠、袱紗(ふくさ)、財布、ハンカチなど、必要最小限のものが収まる程度のコンパクトなものが適切。
何か事情がない限り、大きすぎるバッグは避けます。
荷物が多い人は「サブバッグ」の準備を
荷物が多くなる場合はメインバッグとは別に、黒無地のシンプルな布製サブバッグを用意しましょう。
ナイロン製やキャラクターもの、派手なエコバッグは不適切です。
華やかさや個性を主張する要素は一切必要ありません。サブであっても、控えめで品格のあるバッグを選びましょう。
サブバッグ持ちたくない人は、ちょっとだけ大きめバッグを選ぶのも◎
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高品質なバッグは長く使えるので、若い年代で購入される方もいます。
バッグ購入を検討中の方におすすめ!サブバッグと袱紗セットがお得です。
Q2. 喪服に合わせる靴の選び方は?
A2. 喪服に合わせる靴も、バッグと同様にシンプルさと落ち着きを重視します。
葬儀の靴に最適な「色と素材」
黒色で、光沢のない布製またはスムースな本革・合皮製を選びます。
バッグ同様に、エナメルやスエード、パテントレザー(光沢のある加工革)や爬虫類柄、アニマル柄は避けます。
靴の「デザインと形」はシンプルに
プレーンなパンプスが最も適切。
つま先は丸いものか尖りすぎていないものを選び、つま先が出るオープントゥや、かかとが出るミュール、サンダルはNGです。もちろん、ブーツもショートブーツやブーティーを含めてカジュアルな印象を与えるため避けます。
飾りや金具、リボンなどの装飾がない、シンプルなデザインを選びましょう。
ヒールの高さはどれぐらい?
ヒールは3〜5cm程度が一般的で、高すぎず低すぎない安定感のあるものを選びましょう。7cmなどの高すぎるピンヒールや、カジュアルすぎるフラットシューズは避けます。
葬儀や法要では長時間立ったり移動したりすることが多いため、疲れにくい靴を選ぶことが大切です。
履き慣れていることが理想的ですが、普段はカジュアルシューズばかりという方もいますよね。
疲れにくく歩きやすい、機能性高めのパンプスを選んでおくのもおすすめです。
せっかく喪服もバッグも素敵なのに、靴だけ違和感があると全体のバランスも崩れてしまいます。
ぜひ足元まで気を配り、シーンに良く似合う装いを心掛けてみてくださいね。
Q3. 喪服に合わせるストッキングの色や種類は?
A3. 喪服着用時のストッキングは、「黒の無地」が唯一のマナーです。
色はやっぱり黒
必ず無地の黒色を選びます。真夏でも素足やベージュストッキングは厳禁です。
デニール数はいくつがいい?
20〜30デニール程度の、薄すぎず厚すぎないものが一般的です。透け感のあるタイプがマナーに沿います。
・・・とはいえ、真冬の寒さを我慢して履く必要はありません!
あくまで一般的マナーと言われていることなので、なにがなんでも厳守する必要はないもの。
透け感のないタイツやパンツスーツで、身体を冷えから守ってくださいね。
真冬のストッキング/タイツ体験談と解決案!
ストッキングは予備も用意
薄手のストッキングを着用する場合は、破れてしまった時のために予備のストッキングを持参しておくと安心です。 (黒ストッキングの伝線は目立つので)
糸の深くまで黒く染めた礼装用ストッキングもあります ↓
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葬儀に必要なアクセサリーと装飾について
葬儀でも身につけて良いアクセサリーはあります。
パールならば何でも良いというわけではないので、お手持ちのものがふさわしいかチェックしておきましょう。
また、新規にアクセサリーをとお考えの方は、注目の漆黒ジュエリー「ジェット」も注目してみてくださいね。
Q4. 喪服に合わせるアクセサリーで許されるのは?
A4. 喪服に合わせるアクセサリーは、「最小限かつ控えめ」が原則です。
華美な装飾は故人への配慮を欠くため、避けるべき。
喪服にも合わせられるアクセサリーは、以下の通りです。
結婚指輪ははずさなくてOK!
葬儀の場でも着用が許されるアクセサリーです。
喪主であっても参列者であっても、普段どおり着用したままで構いません。
葬儀にふさわしいパール(真珠)
「涙の象徴」とされ、葬儀でも許容されている宝石です。
ネックレスは、一連のものだけなら大丈夫。
二連や三連のものは「不幸が重なる」という意味合いに取られることがあるため、避けるのが一般的です。
粒の大きさは、派手にならない程度(7〜8mm)を目安に選んでみましょう。
色はホワイトの他に、グレーとブラック (黒真珠)でも大丈夫です。
バロックパールや長すぎるサイズは葬儀に適さないので、40cm程の連なったものを選んでください。
イヤリングやピアスも一粒のシンプルなデザインで、揺れないタイプを選びます。
注目のモーニングジュエリー「ジェット」とは?
近年注目を集めているのが、漆黒のジェット。
英国のビクトリア女王が愛用し、日本においては皇室の方々が喪服にジェットを合わせることから、一般の方でも参考にされる方が増えてきました。
ジェットとは流木が化石化したものであり、宝石でいうところのアンバー(黒琥珀)に該当するともいわれています。
重厚感はあるけれど、軽さが魅力でもあるため、年齢を重ねた方やネックレスが苦手な方でも使いやすいでしょう。
私は仕事上、万年肩こり症なので、ジェットすっごく気になります!!
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その他の避けるべきアクセサリー
ジュエリー以外ではコサージュ、ブローチ、大きなデザインのヘアアクセサリーなどは避けましょう。
弔事では華やかさや個性を排除し、厳粛な雰囲気に溶け込むことを意識してくださいね。
Q5. 喪服に腕時計を着用しても良いですか?
A5.故人を悼む場で時間を気にしている印象を与えないよう、原則として着用しないのがマナーともいわれています。
現代ではそこまで厳しいマナーを追求する考えはないので、場に合うデザインならば許容されています。
わざわざ似合う時計を購入する必要はないので、手持ちの物で大丈夫なら装着する。
喪服にあわなさそうなら着用しないという判断で大丈夫です!
どんなデザインの時計がいい?
文字盤が小さく、装飾のない極めてシンプルで控えめなものが望ましいです。
デジタル時計やスマートウォッチ、派手なブランドロゴが目立つものや金色の輝きが強いもの、宝石が散りばめられたものなどは避けます。
時計の色と素材をチェック
ベルトは黒の革製が最も適切です。
金属製のベルトはシルバーやプラチナなど、光沢が少なく落ち着いた色を選びましょう。
着用位置や時間の確認について
袖の中に隠れるよう、目立たない位置で着用します。
どうしても時計が必要な場合は袖口に隠れるようにするなど、配慮をすることでマナーを意識しているという意思を示すことができます。
葬儀の間はスマートフォンの使用も控え、時間を意識し過ぎない方がスマートです。
葬儀以外の場ならばどんな腕時計でも問題ないため、会場に着いたらバッグの中に忍ばせておくことも検討してみてください。
喪服にあわせるインナー&アウター
寒い時期にあわせるインナーとアウターについてはもちろん、真夏に汗を吸水速乾してくれるインナーも準備しておくと便利です。
Q6. 喪服の下に着るインナーはどんなものが良いですか?
A6. 喪服の下に着るインナーは表に響かず、快適に過ごせるものであればなんでも大丈夫です!
喪服そのものが黒いので、透けて見える心配はほぼありません。
袖口や襟元などから、ウッカリのぞかないサイズのものを選んでください。
季節に合わせて吸湿速乾性のある素材(夏場)や、保温性のある素材(冬場)を選ぶと快適に過ごせます。
夏用喪服と共に夏用インナーもご紹介しています
喪服の生地によっては静電気が起きやすいものもあるため、静電気防止機能があるインナーもおすすめです。
伸縮性のある素材だと、長時間着用しても窮屈に感じにくいでしょう。
一度試着をしてみて、喪服からはみ出して見えないか?サイズ感や動きやすさなどを確認しておいてくださいね。
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Q7. 喪服に合わせるコートや上着のマナーは?
A7. 喪服に合わせるコートや上着は防寒対策としてだけでなく、弔意を示すための重要なアイテムです。
・・・とはいえ、普段使いのコートを着用する方も少なくないもの。
会場に入れば脱いでしまうので、カジュアル過ぎるアウターや柄が入ったもの、個性が強いコートでなければ大丈夫です。
改めて葬儀用や冠婚葬祭用に準備したい方は、下記を参考にしてくださいね。
コートの色は黒以外でも大丈夫
黒が最も適切ですが、濃紺やダークグレー、チャコールグレーなど、暗く地味な色でも大丈夫です。
NGなコートのデザインは?
チェスターコートやステンカラーコートのようなフォーマル感のあるものが適していますので、カジュアルなデザイン(ダウンジャケット、ピーコートなど)は避けておきましょう。
襟や袖にフワフワとした華やかなファーが付いたもの、フード付きのものは不適切なので、取外せる場合は外しておいてくださいね。
葬儀にふさわしいコートの素材
ウールやカシミヤなどの光沢のない上質な素材が望ましく、革やフェイクレザー、デニム素材は避けます。
素材はあくまで理想なので、ウールやカシミヤ以外でも、良識のあるコートであれば問題ありません。
着脱のタイミングは?
ビジネスシーン同様に、式典会場の建物に入る前には必ず脱ぎ、屋内では着用しないのがマナーです。
会場内でクロークに預けるか、たたんで腕に抱えるなどして持ち運びます。
基本的には式典会場だけでなく遺族への挨拶時なども脱いだ方がいいことも、念のため覚えておきましょう。
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葬儀のメイク・ネイル・ヘアの正解
葬儀におけるメイクは「片化粧」と呼ばれる、薄化粧を施します。
「ノーメイクでいいじゃん」と思われるかもしれませんが、これもふさわしくないんですよね。難しいけど、分かりやすい動画見つけたのでご紹介します。
最低限の身だしなみをという考えのもと、少~しだけメイクをしますので、ぜひ覚えておきましょう。
「ヘアスタイルはどうすればいい?」「ジェルネイルをオフしないで済む方法は?」についても、確かめておいてくださいね!
Q8. 喪服でのメイクはどの程度までOK?
A8. 喪服でのメイクは、「片化粧 (薄化粧)」または「ナチュラルメイク」が基本です。
清潔感を出す程度のメイクを、下記のポイントから意識してみてください。
「ベースメイク」はマットに
厚塗りを避け、下地やコンシーラーで肌の色ムラを整える程度にとどめます。
夏はテカリを抑える下地を、冬は保湿重視の下地を仕込むと肌質がキレイに整います。喪主や親族の方はお顔に疲れが見えないよう、目の下のクマがあればカバーしておきましょう。
ラメ入りの下地などは避け、ツヤ感を出し過ぎないよう、マットな仕上がりを目指します。
「アイメイク」は控えめに
アイシャドウはブラウンやグレーなど、肌なじみの良いマットなカラーを控えめに使用します。
アイラインは細く、まつげもビューラーで軽く上げ、マスカラは透明か黒のものを薄く塗る程度に。
泣いてしまうかもしれない場合は、あえてアイメイクをしないという選択でも問題ありません。
つけまつげやカラーコンタクトレンズは避けておきます。
「眉」は自然な範囲で
自眉を活かし、足りないところだけ色をのせる程度にナチュラルに整えます。
「チーク」はなくても大丈夫
血色を良く見せる程度の薄いピンクやベージュ系を、ごくごく少量乗せる程度にとどめます。
自然な仕上がりが理想的なので、なくても構いません。
「リップ」は浮かない色を
肌なじみの良いベージュやローズ系のマットな口紅を選びます。グロスや、赤、ピンク、オレンジなど色の主張が強いものは避けましょう。
リップは目立ちやすいので、ティッシュオフして目立ち過ぎない程度に留めておいてください。
香りは付けないのがマナー
香水や、香りのついたヘアスプレーなどは厳禁です。
泣いてメイクが崩れても目立たないように、ウォータープルーフのマスカラやアイライナーを選ぶのもポイント。
ただし、アイテムがないからと葬儀用に買い足す必要はありません。
いつものメイクアイテムから厳選し、うまく組み合わせて片化粧を完成させましょう。
ナチュラルメイクと言われても、意外と難しい!
具体的な方法を知りたい方は、動画も参考にしてみてください。
メイクアップアーティストALISAさんの動画ならば10分程度で理解できます♪
Q9. 喪服で避けるべきネイルやマニキュアは?
A9. 喪服を着用する際、ネイルやマニキュアは、「何も塗らない(オフする)」のが最もマナーに沿った選択です。
でも、ジェルだとすぐに落とせないですよね。。。
シンプルなベージュや薄ピンク程度であれば大丈夫なので、無理してオフする必要はありません。
派手すぎて喪服から浮く場合には、手袋を使えばOK!
お焼香のときだけ外せば大丈夫です。
通夜や食事などのシーンで手袋をはずす人は、ネイルの上から重ねられるアイテムを使うのも有効です。
葬儀や法要では手を合わせたり記帳したりと、手元が意外と目立つ場面があります。
不必要な目立ち方をしないように長すぎる爪はカットするなど、細部まで気を付けておきましょう。
Q10. 喪服での髪型、どう気を付けたらいい?
A10. 喪服での髪型は、「清潔感があり、控えめで、乱れにくいこと」が大切です。
当然ですが、華やかさや個性を主張するスタイルは避けます。
長い髪の場合
肩にかかる長さやそれ以上の髪は、耳より低い位置で一つにまとめるのが基本です。
束ねる場合は結び目をできるだけ低くし、毛先が広がらないようにまとめるか、シニヨン(お団子)にします。
お辞儀をした際に、髪が顔にかからないように、前髪もサイドに流すなどして整えましょう。
髪が広がりすぎないようにスタイリング剤で軽くまとめておくと、より上品な喪服姿に見えます。
短い髪の場合
ボブやショートヘアの場合でも、乱れがないようきちんと整えます。
顔にかかるような場合は軽くヘアピンで留めるなどして、清潔感を保ちましょう。
ヘアアクセサリーは地味にする
黒無地でシンプルなものを選びます。リボンや飾りがついたものは避け、シュシュやバレッタなども極力目立たないものが望ましいです。
プラスチック製や布製のシンプルな黒いヘアゴム、目立たないヘアピンなどが適しています。
こういうの、ネットショップで「葬儀」キーワードで探すと大きなリボンばかりでてくるので、ドラッグストアとかの方が選びやすいです。
派手なヘアカラーはどうする?
自然な黒髪が理想のため、明るすぎる茶髪や派手なヘアカラーでの参列をためらう方は、黒スプレーなどで一時的に落ち着いた色にしてもいいでしょう。
メッシュやグラデーションカラーなど部分的に明るい髪色が気になる方も、不安ならば1日だけ黒く染めるか、髪をまとめて隠すようにしましょう。
インナーカラーや明るさが気になる髪は ↓ こういうネットでまとめちゃうと目立ちにくい!
お辞儀をしても乱れないヘアスタイル
整髪料は無香料のものを選び、テカテカに目立つほどつけすぎないように注意します。
お辞儀をした時に髪の毛が顔にかからないように、また崩れないようにしっかりと固定しておくこと。
髪型も、全身の印象を左右する大切な要素。故人への敬意を払い、慎ましい姿勢が望ましいです。
そして葬儀の場って頭を下げる機会が多いので、髪がバッサバサになりやすいです。
私もショートボブだったけれど隠しヘアピンでサイドを固定していましたので、髪の長さにかかわらず気を付けてくださいね。
葬儀用小物とメイクも一度は確認を
葬儀ってだいたい急なものだし、慌てて喪服を準備するだけでいっぱいいっぽいになってしまいがち。
だからこそ、当日に支度を初めてみて、ふと「メイクって普通でいいの?」「バッグと靴は黒ければ大丈夫だよ・・・ね?」と不安になります。私も初めての葬儀はパニくった。
なので、今はまだ予定がなくっても、事前に一度でも情報を知っておくと安心です。
もし、足りない小物があったり必要だと思ったりしたら、自分のタイミングで用意しておいてくださいね。
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